世界で最も影響力のある音楽メディアと言われる、アメリカの Pitchfork より
音楽評論記事(アルバム評価)を翻訳してご紹介いたします
B’Day – Beyoncé 2006
By Tim Finney
Genre: Folk/Country / Pop/R&B
Label: Sony
Reviewed: September 7, 2006
B’Day(アルバム・バースデイ) は、R&B 歌手としての彼女の最も温かく、その瞬間を捉えた作品です。これらのグルーヴには、ある種の雑然とした無秩序さがあり、ビヨンセの「Crazy in Love」よりも、アメリーの「1 Thing」を彷彿とさせる、クラシックなポップソングを楕円軌道で周回しているようです。
ビヨンセは歌手としてよりリラックスして、最近試しているティナ・ターナーの要素をさらに発展させ、ソウルフルな叫びを巧みに取り入れたパフォーマンスは、ますます本能的で予測不可能なものになっています。
最も過激なのは、サイレンを駆使した 2nd シングル「Ring the Alarm」で、彼女の声は不安とパラノイアに満ち、スリリングなほど鋭く、真に(そして見事に)支離滅裂に聞こえます。
ソウルママのキャラクターを貫き通した彼女の新たな表現力は、リッチクラフトやネプチューンズ風のファンクなドラムパターンや、うねるようなホーンと完璧に調和しており、パーカッシブな「 ディワリ風のジャム「Get Me Bodied」や、硬く鳴り響く「Upgrade U」など、このスタイルから音的に逸脱しても、その変化はごくわずかであり、ホーンセクションの残響がまだ聞こえるほどです。
ビヨンセの歌詞も、これまで以上に面白く、より個性的になっています。「マーティンが人々のためにしたことは、私もあなたのためにできるわ」と彼女は「Upgrade U」の極端なイメージチェンジを売り込む部分で自慢しています。このセリフを真顔で言うことができる R&B 歌手は彼女だけだと彼女は知っているのではないでしょうか。
ここまでは順調ですが、このアルバムが上記の要素から予想されるようなクラシックなポップアルバムになっていないのは、ビヨンセがもはやクラシックなポップを作っていないからです。
彼女の初期の作品に対する批判(過激すぎる、意図的すぎる、意欲的すぎる)を解決することで、ビヨンセは完璧なポップのテクニックを弱めてしまいました。B’Day には、彼女の初期のヒット曲に見られた精密さが欠けています。「Baby Boy」の魅力的な落ち着きはまったく見られず、デスティニーズ・チャイルドの素晴らしいシングル曲に見られた、きらびやかで難攻不落の印象はさらに遠のいています。
B’Dayは、3rdや4thシングルばかりのアルバムのように聞こえますが、それでもフィラーばかりのアルバムよりはましです。しかし、ヒットシングルで定義されるジャンルでは、「Crazy in Love」や「Baby Boy」のような曲は、その価値を遥かに超えるインパクトを与えることができます——「Déjà Vu」のこの点での一貫性は、両刃の剣となっています。
何より、ビヨンセはここでの声があまりにもリアルすぎるのです:彼女の以前の作品に壮大なオーラを与えたのは、ナルシシズムに駆られた完璧主義から日常の目標を超越したかのような、完璧なプラスチック感でした。自ら pedestal (台座、根拠)から降りた彼女は、同じような畏敬の念を呼び起こすことに苦闘しています:彼女の曲は以前と同じように激しく感情を表現していますが、その感情はすべて人間味に溢れています。
皮肉なことに、この転換が最大の成果をもたらし、B’Dayの最高の曲であるバラード風の「Irreplaceable」が生まれました。
まるで、輝かしいポップの完璧さを失ったビヨンセが、偶然に brilliance に辿り着く可能性を開いたかのようです。
「あなたには私のこと知らないでしょう/ 私はあなたのような人をすぐに手に入れられるわ/ 実際、彼はすぐにここに来るわ」と、彼女は去っていく恋人に対して、冷酷な無関心を装った絶望的に説得力のない言葉を吐き捨てます。
以前、ビヨンセの失恋へのアプローチは常に文字通りで、彼女の声と言葉は、時には信じがたく、ましてや共感できないほど、計算された真剣さで感情を吐露していました。
「Irreplaceable」は、ビヨンセが自分自身に嘘をつく最初の曲であり、その嘘を完璧に裏切る彼女の声(歌詞の硬い上唇に漏れる震えがそれを露わにする)は、同時に、彼女にとって最も洗練され、最も正直なパフォーマンスとなっています。
(記事文章終わり)
Beyoncé – Irreplaceable の歌詞和訳
[Intro]
To the left, to the left
To the left, to the left
Mm
左よ、左
左よ、左
[Verse 1]
To the left, to the left
Everything you own in the box to the left
In the closet, that’s my stuff
Yes, if I bought it, nigga, please don’t touch (Don’t touch)
And keep talkin’ that mess, that’s fine
But could you walk and talk at the same time?
And, it’s my name that’s on that Jag
So remove your bags, let me call you a cab
左よ、左
あなたの持ち物は全部、左の箱に
クローゼットの中は、私の物よ
そう、私が買ったのだから、どうか触らないで
グダグダ言うのもいいわね
でも、同時に喋りながら歩いてくださらない?!
それで、ジャガーにある名前は私の名前よ
だから、あなたのバッグをどけてちょうだい、あなたにはタクシーを呼んであげる
[Pre-Chorus]
Standin’ in the front yard
Tellin’ me how I’m such a fool
Talkin’ ‘bout how I’ll never ever find a man like you
You got me twisted
前庭に棒立ちになって
私がどれだけ愚かなのかって忠告している
あなたのような男にはかつてなかなか出会えないっておっしゃる
あなたの言うことは、私の考えとは合わないのよ
[Chorus]
You must not know ‘bout me
You must not know ‘bout me
I could have another you in a minute
*Matter of fact, he’ll be here in a minute, baby
You must not know ‘bout me
You must not know ‘bout me
I can have another you by tomorrow
So don’t you ever *for a second get to thinking
You’re irreplaceable
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
あなたの代わりなんて、すぐに見つかるわよ
それどころか、あなたはすぐここに戻ってくるわよ
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
代わりは明日にでも見つかるわよ
だから、かけがえのない存在だなんて、決して思わないでよ
*Matter of fact = 実際、実を言えば,それどころか (in fact).
*for a second =〚否定文で〛決して…ない
例文
I’m not for a second thinking of marrying her.
彼女と結婚しようなんてさらさら思っていない.
注:
ここで彼女は、冷酷な無関心を装った絶望的に説得力のない言葉を吐き捨てます
浮気の彼を許せない、怒りに満ちた女心
二人の関係が破滅に陥る絶望と失意落胆
彼女がそんな局面にも関わらず説得力のない言葉を吐き捨てるところに
男と女の関係性の真実の一面が描かれています
愛を信じる女の尊厳がどん底の修羅場で守るべき一線を死守して…
愛という理念が力を回復するのです
愛を信じる女の譲れない一線を描いた重厚な歌であるように思います
(前掲の評論を参照ください)
[Verse 2]
So go ahead and get gone
Call up that chick and see if she’s home
Oops, I bet you thought that I didn’t know
What did you think I was puttin’ you out for?
Because you was untrue
Rollin’ her ‘round in the car that I bought you
Baby, drop them keys
Hurry up before your taxi leaves
さあさあ、さっさと出ていってよ
彼女が家にいるかどうか、あの女に電話すれば!
おっと、私が知らないって、きっとあなたは思っていたでしょう
私があなたを追い出したのは、なぜだと思ったの?
あなた、不誠実だったのよ
私があなたに買ってあげた車で、彼女を連れ回したのよ
鍵を返してちょうだい
早くして、タクシーが出発するわよ
[Pre-Chorus]
Standin’ in the front yard
Tellin’ me how I’m such a fool
Talkin’ ‘bout how I’ll never ever find a man like you
You got me twisted
前庭に棒立ちになって
私がどれだけ愚かなのかって忠告している
あなたのような男にはかつてなかなか出会えないっておっしゃる
あなたの言うことは、私の考えとは合わないのよ
[Chorus]
You must not know ‘bout me
You must not know ‘bout me
I could have another you in a minute
Matter of fact, he’ll be here in a minute, baby
You must not know ‘bout me
You must not know ‘bout me (Me)
I will have another you by tomorrow
So don’t you ever for a second get to thinking
You’re irreplaceable (Irreplaceable)
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
あなたの代わりなんて、すぐに見つかるわよ
それどころか、あなたはすぐここに戻ってくるわよ
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
代わりは明日にでも見つかるわよ
だから、かけがえのない存在だなんて、決して思わないでよ
[Bridge]
So since I’m not your everything (Irreplaceable)
How about I’ll be nothing (Nothing)
Nothing at all to you (Nothing)
Baby, I won’t shed a tear for you (I won’t shed a tear)
I won’t lose a wink of sleep
‘Cause the truth of the matter is
Replacing you was so easy
だから、私はあなたのすべてじゃない
私は無関係な人ってのはどう?
あなたには全くの無関係
あなたを想って涙を流したりしない
ひとときの眠りも妨げられることはない
なぜなら、事実として、真実は
あなたは、あまりにも簡単に取り替えが効くのよ
[Interlude]
To the left, to the left
To the left, to the left
Mm
To the left, to the left
Everything you own in the box to the left
To the left, to the left
Don’t you ever for a second get to thinking
You’re irreplaceable
左よ、左
左よ、左
左よ、左
あなたの持ち物は全部、左の箱に
左よ、左
だから、かけがえのない存在だなんて、決して思わないでよ
[Chorus]
You must not know ‘bout me
You must not know ‘bout me
I could have another you in a minute
Matter of fact, he’ll be here in a minute, baby
You must not know ‘bout me
You must not know ‘bout me (Me)
I can have another you by tomorrow
So don’t you ever for a second get to thinking
You must not know ‘bout me (Baby, yeah)
You must not know ‘bout me (Yeah)
I could have another you in a minute
Matter of fact, he’ll be here in a minute
You can pack all your bags, we’re finished
(You must not know ‘bout me)
‘Cause you made your bed, now lay in it
(You must not know ‘bout me, me)
I can have another you by tomorrow
Don’t you ever for a second get to thinking
You’re irreplaceable
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
あなたの代わりなんて、すぐに見つかるわよ
それどころか、あなたはすぐここに戻ってくるわよ
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
代わりは明日にでも見つかるわよ
だから、決して思わないでよ
私のこと、分かってないでしょ
私のこと、分かってないでしょ
あなたの代わりなんて、すぐに見つかるわよ
それどころか、あなたはすぐここに戻ってくるわよ
あなたは、自分のバック全部荷造りできるの、私たち、終わりね
なぜなら、あなたは自分のベッドメーキングをしたのよ、今そこに寝ているのよ(= 原因はそこよ)
代わりは明日にでも見つかるわよ
だから、かけがえのない存在だなんて、決して思わないでよ
#
#
翻訳 Temperamental Instrument The Flute
#
翻訳はリーダーズ英和辞典(研究社)及び リーダーズ・プラス(研究社)を基本としています
